【週末スライダー3:キャッチボール】はじめてのチーム活動!

草野球

1999年11月の某日、海老名運動公園。ついに出会ってしまったチームメンバーとの初めての活動は、キャッチボールでした。

公園の駐車場の脇にあった空き地でのキャッチボール。いくら「素人だけで野球チームを作ろう」とは言っても、実はみんな上手いんじゃないか? そんな疑問と不安が消えなかったのを覚えています。

あれですね。学生時代の定期試験当日に「俺ぜんぜん勉強しなかったよー」っていう、今考えれば何のための嘘なのかわからないアレ。この時も「俺下手ですよ」とか言いながら申し訳なさそうな顔を浮かべて、ドキドキしながら始まったキャッチボール。パートナーは誰だったかな。実は覚えていません。

だって、これまでの20年間でどれだけの人たちとキャッチボールをしたんだろう。中には1度きりになってしまった人だっています。キャッチボールというのはそれだけ基本中の基本。野球にとっては自己紹介であり、準備運動であり、そして立派な練習であるわけです。

恐る恐る始まったキャッチボールですが、最初は山なりで投げていたボールも、少しずつ調子が出てきました。スポン、スポンという小さな音を、スパン!という心地よい音に変えたくて、少し力を入れてみます。

しかし、そうなると途端にボールの軌道が乱れます。みんなも同じだったのかな。時間が経つにつれて、後ろに逸らしたボールを追いかける人が増えてきたのを思い出しました。そしてなんとこのキャッチボール、暗くなるまで続いたのでした。

野球の基本はキャッチボールにあり!

野球というスポーツは1個のボールを巡って、敵味方のプレイヤー全員が競い合うスポーツです。ボールを投げて、ボールを捕る。この動きはどのポジションにも必要です。言い換えれば、野球をするには、まずはキャッチボールをマスターしなければなりません。

じゃあキャッチボールのマスターってどういう状態? 言葉で言ってしまえば、難しいことではありません。相手の胸のあたりを目がけてボールを投げ、相手はそれを捕ればいいのです。

投げる練習と捕る練習が一緒にできるキャッチボール。試合中も投手と捕手、野手同士など、選手同士でボールをやり取りする場面は多く、また野球というスポーツにおいては珍しく、相手チームの選手が介在しないプレーでもあります。しっかり確実にできるようになっておきたい練習ですね。

正しいキャッチボールの仕方

キャッチボールは基本的に2人で行いますが、人数が奇数の場合は3人で三角形の位置に陣取って行うこともあります。

初めは短い距離でボールをやり取りしながら、だんだんと後ろに下がりながら距離を開けていくのが一般的。難しくなってくるのはここからです。どれだけ距離を伸ばしていけるか、そして距離を伸ばしても相手の胸のあたりにボールを投げることができるか。投げてみるとわかりますが、短い距離と長い距離のキャッチボールは別ものなんですね。違う投げ方が必要になってきます。

ほら、早速ただ投げるだけでなく、フォームや力の調節が必要になってきました。調節しても限界がある場合は、筋力を増す必要がでてきたりもします。

こうやって、キャッチボールから発展して、野球の基本的な動きがわかり、また身体を鍛えていく必要が出てきたりするんですね。とてもよくできた入門用の練習方法なのです。

実は奥深いキャッチボールの世界

入門用の練習でありながら、プロ野球選手も必ず行うキャッチボールという練習。実はとても奥深いものなのです。例えば、ほんの5mの距離でのキャッチボールは、両足を固定していてもできます。ですが、距離を開けると、だんだん届かなくなってきます。では、足を1歩踏み出して投げてみましょう。ずっと楽にボールを遠くまで投げることができると思います。

プロ野球の中継などで、解説者がよく話してませんか? 「野球は下半身が大事」って。キャッチボールからは、思いがけず野球の下半身の動きを学ぶことができるんです。

キャッチボールの距離が離れていくほど、下半身の動きを使って、投げるボールに勢いをつけなくてはならないのですね。そして、下半身を使ったキャッチボールは、その反復によって、下半身を鍛えることにもなるのです。

さらに、キャッチボールからあなたの投球タイプを判別することができます。相手の胸を目がけてボールを投げる時、ボールの到達点が相手の胸からズレることが多々あると思います。

このコントロールのズレ。縦にズレることが多いですか? それとも横にズレることが多いですか? 縦の方は腕が縦振りのオーバースロー、横の方は横振りのスリークオーター、またはサイドスローという投球フォームが自然に身についていることになります。

それを知るだけでコントロールの修正が楽になりますし、あなたがピッチャーを目指す時に投げやすい変化球がわかってくるのです。ちなみに縦振りの方はカーブやフォーク、横振りの方はスライダーやシュート系が投げやすいですね。

また、非常に重要なスキルである投球のコントロールもキャッチボールによって作られます。

かつて中日ドラゴンズに在籍し、32年間の現役生活で219勝をあげたレジェンド投手・山本昌広氏は、キャッチボールをとても大切にしたことで知られています。

キャッチボールはただの準備運動として流して行う方も多いですが、山本さんは1球1球、本番の投球フォームと同じ投げ方で、正確に相手の胸に投げていたといいます。読売巨人軍の上原浩治投手も同じようなことを話していたのを聞いたことがあります。両投手とも、正確無比なコントロールを武器とする投手ですよね。

普段からきちんと意識して、それこそ途方もない数のコントロールの練習をしていたわけです。コントロールの鍛え方に関しては、素人である私の経験をふまえて、また詳細に考えていきたいと思います。

たかがキャッチボール、されどキャッチボールです。初めて知り合った人とも、数球キャッチボールをすれば仲良くなれますし、何より野球技術と体力の向上にもつながるんですね。

キャッチボールをしたことがない人も、これまではあまり重要に考えていなかった人も、目的をもって1球1球を投げてみてください。その繰り返しの中で、ボールの声が聞こえてくるかもしれませんよ。

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